Summer Solstice(夏至)は火と水の受容
2021年の夏至が近づいてきました。
日本ではあまり夏至については話題にならない気がしますが、
私は誕生日と夏至が近いせいか、昔から夏至に惹かれるところがあります。
昨年は、イギリスのstone henngeからのライブ中継をずっと見ていました。
あいにく当日のイギリスは雨模様で、朝陽を見ることはできなかったんですけどね。
疑似ですが、憧れのヨークシャーの大地に腰を下ろしている気分で、その日一日中、幸せを感じて過ごしました。
とくに昨年の夏至は、日食が重なった日でもありスペシャル感が強かったです。
イギリスにはstone hengeが複数あり、有名なソールズベリーのstone hengeは紀元前3000年頃から段階的に建造されていたようです。
また、諸説ありますが、古代の天体観測の場所であり、また何らかの祭事が行われる場所で、かつ、埋葬場所でもあったようですね。
(火葬された数万個の骨が埋まっていたそうです。火葬の習慣があった時代なのか?
それとも疫病、伝染病の大流行により死体を火葬したのか?まさか生贄儀式?💦)
夏至の日に、ヒール・ストーンと呼ばれる高さ6mの岩と、中心にある祭壇石を結ぶ直線上に太陽が昇るように設計されています。
つまり、冬至は逆側に日が沈んでいくのが見られるのだと思います。
stone hengeと冬至を結び付ける記事やツアーレポートがほとんど見当たらないのですが、その理由はイギリスは極寒の時期だから観測者が少ないということのようです。
stone hengeのhengeは、「吊るす」または「絞首台」から来ていると言われています。
中世の絞首台は二本の柱に横木を渡した形だったそうなんです。
それを聞いて確信したのは、stone hengeが天体観測場所だったということです。
stone hengeは、北東-南西に向いています。
夏至、冬至のニ至が観測できる場所であるのなら、stone henge自体がホロスコープだったに違いないと!
絞首台の意味のhengeは、アングルのことでしょう。
アングルは十字形を表し、それは十字架(磔)です。
下の図を見ていただくとわかるように、夏至、冬至、春分、秋分の二至二分が十字の形になります。
西洋占星術で扱うホロスコープは、ゾディアック(獣帯)、黄道十二宮を2次元に落とし込んだものなので、stone hengeは3次元的なホロスコープということになると思います。
天文学上での夏至は、太陽が夏至点(太陽黄経90度)を通過する瞬間を指します。
夏至は、昼が最も長くなる日であり、太陽の力が一番強くなるときという解釈が一般的です。
しかし、一番強いピークは、「これから弱くなっていく」ことも意味しています。
私が持っている『魔女の12か月』という本によると、古代ケルトでは夏至は、「(絶頂期の)輝ける太陽神と大地の女神(大地母神)が結婚し、天と地が一体化する神聖な時」と書かれています。
ここでまたはっと気づきました。
stone hengeは円形に作られています。
ここは、天の子宮を模しているんでしょうね。
夏至の朝陽がstone hengeに差し込むとき、太陽神と女神が交わるというケルトの伝説が実現します。
stone hengeだけでなく、先日、動画でお話したアイルランドのノースやタラの丘などもそうかもしれません。
きっと世界各地の遺跡にもあるでしょう。
さて、夏至は日本では一部地域を除いてほとんど祝われないようですが、西洋、とくに北極圏に近い国々では祭りが行われます。
各国で祭りの名前は違っていますが、ケルトのリサ(Litha)の祭りでは、焚火をしたり、花の冠を作って川に流したり、ハーブ料理を作ったりするそうです。
焚火(と言っても大掛かり)をする理由は、夏至を境に力が弱まっていく太陽に力を与えるためと考えられているようです。
火は、暗闇を照らし、悪霊や魔女などを追い払う意味がありますから、暗闇に対する光の勝利ということでもありますね。
そして、現在も行われているのかわからないのですが、火をつけた大車輪(burning rolling wheel)を転がして、川に落とす習慣がありました。
これは、農作に関係した占いのようなものだった感じです。
途中で燃え尽きてしまったら、その年は不作。
水中まで行って火が消えたときは豊作。
ここでもまた気づいてしまいました。
火が燃えている大車輪は、もちろん太陽のことです。
wheelは、黄道十二宮。
川は水のエレメント。
そして、夏至は、占星術では太陽が水の星座の蟹座にINすることです。
水は乾きを癒し、潤し、生物を育む。
水もまた大地母神がつかさどります。
夏至は、火と水という、両極端が受容しあうとき。
太陽が表すものは、セイクレッド・マスキュリン(聖なる男性性)
大地母神が表すものは、ディヴァイン・フェミニン(聖なる女性性)
このふたつが結婚すると言われる夏至は、命の勢いが盛んになる時なのです。
夏至の夜の祭りでは、焚火の周りに若い男女が集い、歌ったり踊ったりします。
(日本でも大昔は同じように火を囲んで男女が歌い踊った「かがい」という行事があったと聞いたことがあります)
そこで恋が芽生えたりしたでしょう。
ポーランドには、夏至の夜(Kupala Nigt)にだけ咲くシダの花を探しにいくというロマンチックな伝説があります。
カップルはその花を探しに行くのです。どこかへ(笑)
また、カップルが手をつないで火を飛び越える(手が離れず着地できたら、二人は結婚する)という習慣もあるようです。
娘たちは、花の冠を川に流して、恋の行き先を占います。
また、夏至のときは、次元の扉が開かれて、妖精が現れるとも言われます。
私も数年前の夏至の日に、妖精か?と思われる小さな白い物体が何度も現れるのを見ました。
私は、夏至の日は仕事を休んで森へ出かけると決めているのです(笑)
まもなく訪れる夏至には、自然の中でピクニックを楽しんだり、条件が許すならバーベキューをしたり、
夜はキャンドルを灯して、ハーブを入れたお風呂に入るなどして過ごすのもいいんじゃないかと思います。
また、妖精の好きな甘いお菓子やハチミツや、良い香りがする花を飾って、妖精茶会を開いたら、きっと妖精が来てくれるでしょう。